60から真面目な薪ライフ

年をとっても薪ストーブ

栗の薪について

 

栗は薪として生産されることはありません。しかし近所をさがせば栗の林が見つかることもあります。高齢化により農地の管理が困難になってきています。この場合、栗を遊休農地に植えて、農地として維持することができるからです。場合によっては梅林になることもあります。このようなとき、持ち主に相談すれば枯れ枝をもらうこともできるでしょう。

栗の材は、含有するタンニンのおかげで腐食・腐敗耐性が高いため、古くは鉄道の枕木(まくらぎ)に利用されてきました。

この写真は栗の薪です。何年も雨ざらしだったので表皮はすっかりなくなっています。

心材と辺材の品質差が大きい

このたび、もらった栗の枯れ枝を薪にしました。樹皮(表面)は腐朽菌(たぶんチャアナタケモドキ)によって覆われていました(写真)。

心材(内側の褐色の部分)と辺材(周囲の密度が低い部分)の品質差が大きいです。野ざらしにしておくと、辺材は菌によってスカスカになりますが、心材は数年にわたって放置しても硬いままでした。

燃焼時に爆ぜる

焚き火で栗の薪を使うと爆ぜて危険であるという記事を読んだことがあるかもしれません。確かに、他の種類の薪と比較して、焼けた破片が飛んでくる割合は格段に高いとは実感しています。この破片によって、フリースは溶けるし、セーターには穴が空きます。破片が顔まで飛んできた経験はありませんが、その可能性も0ではありません。

実のところ、もっとも恐怖を感じるのは、音のせいではないでしょうか。爆裂音とでもいうのでしょうか。普通に考えると、薪の燃えるときの音は「パチパチ」ですが、栗の薪の燃焼時には、これに爆裂音がプラスされます。言葉にすると、「パン」「バン」「ボン」であり、同時に破片が飛び、火の粉が舞い上がります。そしてこのときの衝撃により、薪から出ている炎が消えてしまうようなことすら起こります。

それでも、焚き火に適した難燃性の服も売られるようになっていますし、メガネをかけることによって危険性は大幅に低減されると考えています。私は以前から革ジャンを愛用しています。焼けた木の破片が飛んできたのに気づかず、革が少し縮れたこともありますが、溶けたり燃えたりすることはありませんので容認しています。

 

動画にするとなかなか音が拾えません。あまりいい動画ではありませんが、参考までに掲載します。

燃焼開始直後の栗の薪(少し湿っぽい)

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燃焼中の栗の薪

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